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前庭神経炎

前庭神経炎の症状

 前庭神経炎では、周囲がグルグル回る強いめまいが突然起こり、2~3日続きます。 この間は、立ったり歩いたりすることもできません。 また、めまいとともに、吐き気や嘔吐を伴う場合もありますが、耳鳴りや難聴は起きません。

こんなときになんでめまいが…

 めまいは、数日で治まるものの、その後もフラフラした感じが残り、このような症状が完全に治るまでには、1~数ヶ月かかることもあります。

 激しいめまいが起きている間は、眼振がみられますが、めまい感がなくなると同時に眼振も少なくなります。 また、激しいめまい発作が起こるのは、ふつう1度きりですが、まれに数ヵ月後、数年後に再び発症することがあります。

 めまいが激しく、発作が何日も続くため「命にかかわる重病ではないか?」と心配になりますが、必ず治る病気です。 30~50代の人に多くみられますが、最近では高齢者にもみられます。

前庭神経炎の原因

 内耳から脳に平衡感覚を伝える前庭神経に、何らかの原因で炎症が起こり、平衡感覚の伝達に異常が生じて、激しい回転性のめまいが起こります。 しかし、前庭神経に炎症が起こる原因については、よくわかっていません。

前庭神経炎の治療

 前庭神経炎の治療は、薬による対症療法が中心となります。 抗めまい薬をはじめ、前庭神経の機能を向上させるための末梢血管拡張薬・血流改善薬、ビタミン剤が用いられ、場合により、強い抗炎症効果のあるステロイド薬が使われます。 吐き気や嘔吐が激しいときには鎮吐薬、不安が強い場合には抗不安薬なども組み合わせて投与されます。

 急性期の強いめまいが治まったら、平衡機能を鍛える訓練に取り組むのも有効です。 平衡機能訓練とは、目を動かしたり、頭や身体を運動させたりして、平衡感覚を向上させるトレーニングで、自宅でできるものです。 平衡機能訓練を取り入れることで、フラフラ感などもより早く解消されます。

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