突発性難聴
突発性難聴とは

何の前触れもなく、ある時突然耳が聞こえにくくなる病気です。 症状はまちまちで、「朝起きたら、耳が聞こえなかった」、「キーンという高い音の耳鳴りがして、声が聞こえにくくなった」などです。 難聴の程度も、まったく聞こえない状態から軽い難聴まで幅があり、耳が詰まったような感じや、音が耳の中に響いて聞こえるという人もいます。 難聴だけでなく、耳鳴りを伴うこともあり、回転性のめまいが生じる場合もあります。 めまいが起こるケースでは、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
共通しているのは、ほとんどの場合が片側の耳に起こるという点と、難聴発作は一度きりで、繰り返し起こらないという点、耳以外の神経症状(しびれやまひ、意識障害など)がないという点です。
突発性難聴は、30~60歳代の人に多く、ストレスや疲労が重なった時や、体調を崩した時に発症しやすいといわれています。
突発性難聴の原因
突発性難聴の原因は、今のところまだわかっていません。 聴神経にウイルスが感染して起こるのではないか、又は内耳に血液を送る動脈でおきた血流障害が関与しているのではないかといわれています。
突発性難聴の治療
内耳障害が原因の難聴は、回復が見込めない場合が多いのですが、突発性難聴は、発症直後に適切な治療を受ければ、聴力が戻ることがあります。 治療は早く始めるほどよいので、発症に気づいたらすぐに医療機関を受診するようにしましょう。
治療は、薬物療法を行います。 まず、血管のむくみをとり、内耳を血流を改善する効果のあるステロイド薬を点滴か内服で、短期間に集中的に投与します。 さらに、末梢血管拡張薬・血流改善薬、神経代謝賦活薬、ビタミン剤などを組み合わせて用います。