・スポンサードリンク

遅発性内リンパ水腫

遅発性内リンパ水腫の症状

 遅発性内リンパ水腫は、病名の通り、内リンパ水腫が原因で起こるめまいの病気です。 したがって、内リンパ腫が原因で起こるメニエール病と同じように、反復するめまいがおき、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。 メニエール病と異なるのは、めまいが起きるずっと以前に、片側の耳が高度の難聴になっているか、まったく聞こえない状態であるということです。

このめまいはやばいかも…

 内リンパ水腫は、高度難聴またはまったく聞こえない方の耳に起こる場合(同側型遅発性内リンパ水腫)もあれば、反対側の耳に起こる場合(対側型遅発性内リンパ水腫)もあります。 同側型では、めまい発作を繰り返すだけですが、対側型では、めまいに加えて、難聴のない側の耳に、新たな難聴や耳鳴り、耳閉塞感が生じます。

 めまいや嘔吐の症状は、薬による治療でいったん抑えることはできますが、ストレスや疲労が重なると、めまい発作が再び起こり、繰り返し発症します。 ストレスや疲労が発症の引き金になりやすい点も、メニエール病とよく似ています。

遅発性内リンパ水腫の原因

 内リンパ水腫ができる原因はわかっていません。 もともと高度難聴や耳が聞こえないことが関与し、内耳になんらかの異常が起こって、内リンパ水腫を引き起こしているものと考えられています。

 難聴や耳が聞こえない症状が生じたのが幼少期や若年期など、かなり以前のことで、それから10~20年という長い年月を経て内リンパ水腫が発生し、めまい発作が起きるというのが特徴です。

遅発性内リンパ水腫の治療

 遅発性内リンパ水腫の診断では、難聴や耳が聞こえない症状があるかどうかを確かめるための聴力検査を行います。 また、めまいが内耳性のものかどうかチェックするための眼振検査や、聴神経腫瘍と鑑別するための画像診断も行うのが一般的です。

 治療は、薬物療法を中心に行います。 内リンパ水腫を改善するための利尿薬、内耳機能を向上させるための末梢血管拡張薬・血流改善薬、神経賦活薬、ビタミン剤などを組み合わせて投与します。 吐き気や嘔吐が激しいときには鎮吐薬、不安が強い場合には抗不安薬などを用いる場合もあります。

・スポンサードリンク